2016年3月18日金曜日

Think Big!/高速仮説検証/利害をこえた絆が起こす 事業の意外な進化の可能性について

前回につづき3期をふりかえりながら
ソーシャルスタートアップアクセラレーションプログラムだからこそ
起こりうる起業家にとって、意外で重要な変化についてまとめてみます。

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①Think Big!で「ワタシたちならでは」が深化する
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スサノヲではコーファウンダー孫泰蔵さんの教え
「Think Big!」を合言葉にしています。

参加起業家は文字通り大きなビジョンや目標をたてるために

「どこまでやりたいのか?」
「なにを実現したいのか?」
「いつまでにどれくらい実現したいのか?」

といった質問を、メンターや伴奏メンバーから
繰り返し問われ続けます。

これに対して、起業家はただ単に目標数字を
大きくすればいいということではありません。

個人的には「Think Big!」に考え得ることの
真の価値は、より高い視点にたって
現状を「俯瞰する」ことだと考えています。

たとえば、それまで日本地図のなかだけで捉えていた
社会の課題や構造を、世界地図の視点で考えてみる。

すると

「このヒトと協力したら早くない?」
「これと繋げたらうまくいくかも!」

など、それまでは意識しなかった他のプレイヤーや
リソース、事例の存在に気づくことになります。

そして、大切なのはこのようなプロセスを経ることで、

「私たちならではの提供価値は何か?」
「私たちがやるべきことは何か?」

といったソリューション(サービスや製品)や事業自体の価値が
より明確でキレのあるものに深まっていくと考えています。

しかし、このような視点は意識していても
自分たちだけでは、なかなか得難い。

そこでスサノヲでは
孫さんをはじめ上場企業起業家など
普段からより高い視点で世界をみている方々と
対話し、その視点を取り入れていく機会を提供しています。

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②、高速仮説検証で、ビジョンが鮮やかになる。
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次に意外なのが「高速仮説検証」について。
言い換えれば、

「まず、とにかくやってみる。」

スサノヲでは、議論をするだけでなく、
とにかく試して、その反応や結果から学ぶことを重視します。

これは「リーンスタートアップ」と呼ばれる手法をもとにしていますが、
リアルな現場で当事者にむきあっている
ソーシャルスタートアップ・スタートアップむけに応用できるよう
徐々に解釈を広げながら、進化させています。

「高速仮説検証」はシンプルに
サービスや製品の改良につながります。

そして、もうひとつの効能として
ビジョンを鮮やかにするという効果があり
これがソーシャルスタートアップにとっては重要だと考えています。

なぜなら、ソーシャルスタートアップは
ビジョンへの共感によって、協力者を巻込むのがポイントだから。
現場での高速仮説検証があることで、
当事者の顔や置かれている状況、その背景を深く理解する。

結果、事業として実現したいビジョンも
その登場人物や変化するポイントなどがより鮮明になっていきます。
と、同時にこの検証プロセス自体が仲間を巻込むきっかけにもなる。

スサノヲでは、1週間単位で互いに進捗共有することで
「まず、とにかくやってみる」という
仮説検証のテンポをつくります。

その結果、
たとえ最初はなにをやりたいのかよくわからないチームでも(笑)
4ヶ月間で劇的にビジョンが鮮明になるのです。

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③、利害関係をこえた絆=いままでにないアイデアの組合せ
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最後に上げておきたいのが、
スサノヲが重視している「社会起業家のコミュニティづくり」について

前回の記事でも書いたように、起業家同志の絆を育てるのは
各起業家の「心が折れる」ことを防ぐこともねらいとしてあります。

実際、スサノヲに参加した起業家のみなさんからの
プログラム修了後のフィードバックでは
「仲間ができたこと」を最大の価値
としてあげる方が多いのです。

分野やフェーズは違えど、
自分とおなじく真剣に事業に向き合うひとたちがいる。

彼らと4ヶ月間の道のりをともにし、互いの変化を
目の当たりにすることで、信頼が生まれるのだと思います。

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そして、さらに重要なのは
この利害関係を超えた信頼関係が生まれることで
メンバー間の協働が加速するということです。

実際にスサノヲ1期メンバーの
マドレボニータさん✕Code for Japanさんは
プログラム終了後にコラボプロジェクトを始動。
グーグルインパクトチャレンジで5000万円の助成をうけ
世の中に大きなインパクトを生み出しつつあります。

※参考
Code for Japanさんのブログより
http://qq4q.biz/sKBJ
マドレボニータさん受賞後製作中のアプリについて
http://madresbonitas.strikingly.com/#_12

このようなコラボを筆頭にスサノヲのコミュニティ内では、
いま大小様々な分野や業界を超えた起業家同士のコラボが
次々とうまれはじめています。

個人的には、この「利害関係を超えたコラボ」こそ
いままでにないアイデアの組合せ=イノベーションの種
になると考えています。

ちなみに、このようなコラボは
互いの利益をもとめて組もうとする関係からは
なかなかうまれにくいとも思っています。

スサノヲに集う
情熱あふれる多様なチームが
「共感」をもとに
利害関係をこえた絆で結ばれる。
だからこそ、だれもが予想しなかった組合せが生まれる。

これもソーシャルスタートアップ・アクセラレーション
だからこそ提供できる場であり、変化の機会だと考えています。

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以上、ソーシャルスタートアップアクセラレータープログラム
だからこそ提供しうる「意外な変化の可能性」についてまとめてみました。


なお4期プログラム参加に関心をもった方は
公式FBページの情報をチェックしておいてくださいね~
➔https://www.facebook.com/susanoo.etic/



以上

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